2011年にANAが世界に先駆けて導入したBoeing 787。 今では世界中でその優雅な姿を見ることができる現代を代表する旅客機となった。
ANAがローンチカスタマーとして導入して以来、現在まで国内線、国際線用合わせて85機所有している(一部はAirJapanへ移籍)。 この機材の一番のウリは何と言っても燃費性能で、これまで中型機では届かなかった距離も飛んでいける能力があることで、運用の機動性が高いことではないかと思う。
見ている側からしてもその美しい機体デザイン、翼のシナリは写真としても絵になる。また、エンジンの静かさは機外でも、機内でも実感できる。
JALも現在、国内線には4機保有するが、国際線には41機(ZIPAIR移籍を含む)保有しているくらい、国際線主力機となっている。
機動性が高く、燃費性能に優れていることが中長距離路線を持つLCCにとってメリットが大きく採用する航空会社も保有台数を増やしている。
B787には現状、機体の大きさで3種あり、ANAは国内線、国際線でこれら3種を導入している。エンジンも2種(RRとGE)があるが、ANAはどちらも保有している状況。
ANAの場合、コロナ禍で国際線需要が落ち込んだ時に国際線用のB787−8を国内線にも充当することが増え、現在も時々国際線仕様機材が国内線にも入っていることがある。78Mという記号がその機材で、ビジネスクラスシートがプレミアムクラスとして使われるので、ちょっと得した気分になるだろう。
導入から10年以上経過し今では初期の機体では機内設備の面で少し古さが感じられる。国内線でもJALが導入するB787−8は全席個人用モニターが設置されているなど、できるだけ早く装備のアップグレードを望む声もあるが、機内Wi-Fiが改善してきたので、スマホやタブレットがあればそれほど苦にならないかもしれない。
ANAは当初RRエンジンのみの設定だったが、途中でエンジン内部の不具合によるリコールがあり、その経験からリスクヘッジとしてGE製エンジン搭載機も導入することになった。現状は国内線機材のみだが、機内設備は最新で全席個人用モニターを設置している。
今年からシリーズ最長の胴体であるB787-10の国内線用を投入。先行して導入されている国際線機材との大きな違いはエンジンがGE製となっている点。 機内設備もまた少し更新されているようで個人用モニターの大きさや操作感は最新そのもの。 定員429人ということで、国内線用のB777−200やB777−300の置き換えとして今後増える予定。
写真を撮っていてワクワクする機体だけに、今後の更なる活躍に期待!