今年の冬の長期予報ではやはり暖冬の傾向のようだが、それでも12月~3月までは夜間の気温が10度以下となるので、屋外での活動はかなり厳しくなるのは事実。千里川の土手は空港の滑走路南側で北風が吹くと何も遮らないので体感的にはかなり寒くなる。そのため夜間撮影時には完ぺきに防寒対策が必要で、特に手の指先が寒さで動かなくなるのを防ぐために使い捨てカイロが必須となる。
そんな季節が間もなく本格的にやってくるのを前に比較的温暖な日を逃さずにここへやってきた。12月というのにちょっと異常なくらい暖かいが、飛行機撮影には大変都合がよい。その上、先月までは多くの見物人が押し寄せていたが、もう12月とあってピークは過ぎたのか休日ながら比較的空いていた。
2025年の大阪万博を控えて来年はいっそう盛り上がり、と言いたいが予算オーバーだの、負担はどうするだのせっかくの世界規模のイベントに何かと難グセがついているのは残念。東京五輪も結局コロナ禍でほぼ失敗だったことを考えると、万博はもっと盛り上げてほしいもの。現在はJ-Airのこの機体のみだがANA系も加えてもっと増やせばどうかと思う。
この時期、日没時間は16時台で17時後半になるとほぼ辺りは真っ暗。 その分夜間撮影できる時間も長くなるが、17時~19時は発着便数が少なく、かつ大型機の離着陸もこの時間帯は少ないこともあって手持無沙汰になってしまう。
比較するのも何だが、羽田や福岡のように離着陸機が引切り無しに行き交うような状況に対して大阪空港の場合は寂しいものがある。 かつて(40年前)は国際線の発着もあり、国内線も今よりも多くの便があった頃が懐かしい。 国際線はともかくとして、国内線については新幹線でも3時間以上かかる遠方へももっと便数があってもよいと思うが、大阪空港には便数の制限があってこれ以上の路線拡大は厳しいのかもしれない。
小型の機体は面積が小さい分どうしてもその迫力に欠けてしまうことがあり、こうした夜間で捉える場合は何か目立ったものがないと闇に埋もれてしまう。このように機体の上部、あるいは下部にあるアンチコリジョンライトの赤いライトをアクセントにしたい。
この日やっと大型機であるB777の離陸の機会がやってきた。運よく直前で離陸した便があったので離陸前にスタンバイ状態で数秒間止まってくれたおかげで、SSを長くして絞りをF10に上げて撮ることができた上、離陸滑走直前のエンジンからは写真のようなアフターバーナーによる赤い炎を捉えることができた。 通常「煉炭」と言われるこの現象はすべてのジェット機で見れるのではなく、一部のエンジン、特にP&W製のエンジンでよく見ることができる。ただ必ずしも毎回発生するとは限らないのが残念。
最後にJALのA350−900の着陸シーン。やはり大型機なのでこの通り暗闇にも負けずに存在感を示してくれる。動きのある状態でしかもほとんど周囲の明かりがない中、ぎりぎりのSSでカメラも流し気味連写してなんとかピックアップできた一枚。
という具合で本日も千里川の土手で夜間撮影をメインにした作品を投稿させてもらいました。