Astechno の hikokiphoto

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”たくあん” ジェット=C3PO ジェット ファイナルステージ

STAR WARS プロジェクトで誕生したC3POジェット

ANASTAR WARSプロジェクトで始まった特別塗装機の一つであるC3POジェットが運行を始めたのが2017年3月。以来6年が経過し今年年内にはC3POジェットは終了することになっている。 その黄色い機体のせいで「ドクターイエロー」とか「たくあん」と呼ばれたりして人気があった。また機内にもStarWarsの趣向を反映したアナウンスや装飾など、特に子供には好評だったと思う。

 

 

苦難の連続

このC3POジェットに使用されているB777−200ERのエンジンであるP&W4000シリーズがエンジン内部の部品の不具合がらトラブルが続出。 2019年くらいからANAJAL保有する同型エンジンを搭載するB777−200ER、−300が全てが運行停止となり、以後改修が実施されるまでの間約2年間空から消えてしまった。

まだ運行停止中の頃、羽田空港の端に留め置かれている様子    2021.9撮影

ようやく改修にめどがついて2021年に運用が復活するも、2020年から始まったパンデミックによる大幅減便により活躍の機会は限定された。 折角の特別塗装の機材なのにほぼ3年の間フルの活躍ができず、昨年後半からようやく国内の主要な幹線を飛び回るようになった。

 

機内装備を一新して再出発

運用が再開された時、機内装備の改修が実施されて座席が新しくなり、全席に大型の個人用モニターが設置されるなどしてリニューアルされた。 結果、ANAの予約機材の記号が従来の場合B777−200だと772だったのが722となり、一般的にはわかりにくいが分かる人には分かるような差別化がされるようになった。 現時点でコロナ禍から生き残ったB777−200の内数機はこの改修が施されている。 (鬼滅の刃じぇっと参(JA745)も同様の改修ずみ。)

ANAは最盛期だとB777−200シリーズだけで30機程度保有していたが、その半数以上は既に退役、現在は12機程度しか残っていない。 コロナ禍で退役が早まった機材もあったがこの先いつまで国内線のB777が活躍できるのか。

 

大阪空港に到着、ゲートへとタキシングするC3PO

 

正面から見るとやっぱり“ドクターイエロー”を彷彿とさせる。

 

惜しまれるキャラクター

ANA国内線の主力機種であるB777−200ERにあって唯一カラーリングもイエローと他の機体とは明らかに違いのある外観とスペシャルペイント。 飛行機写真愛好者のみならず多くの人に人気があった機材だけにキャラクターの著作権使用期限とはいえプロジェクト終了で消えてしまうのは惜しい限り。 とはいえ、大阪空港には数多く飛来してくれ、撮影させてもらったことには感謝しかない。 機材がB777という大型機ならではの迫力もあって誰しもがこの飛行機を見て感動を覚えたと思う。

 

 

迫力の着陸シーン。

 

強烈な風圧を残して頭上を抜けていくB777

 

C3POの後継は?

C3POジェットの機材となっているJA743Aは比較的新しい機材なので、この特別塗装が終わるとおそらくノーマルのANA塗装に戻ると思われる。 この機材にまた別の特別塗装がされるかどうかはわからないが、ANAの国内線次世代の大型機としてはB787−10が計画されているので、この機材が充実するまではB777−200ERは主要幹線で活躍するだろう。