飛行機写真のタイプも様々で、機体をメインにスポッター的に全体を画角に収めて撮る基本的なものや、機体は小さくても風景と絡めたり、夕景、夜景とを組み合わせたりして飛行機だけではなく、景色、風景写真になるような写真などがある。
そんな飛行機写真でも飛行機のメカニカルな部分、あるいはエンジンから出る噴射熱、またコクピット部を拡大してパイロットの様子が伺えるもの等々、飛行機の機体の一部を切り取って強調する写真もある。飛行機というのはいわば工業製品の技術を結集と言えるものであり、これを写真でも表現したいと考える。
近年活躍する新世代の旅客機は、外観上のデザインはもとより機体を構成する素材が20世紀のものとは異なっているが、飛行機オタクでなければよくみないとその違いはわからない。
個人的に好きな部分はエンジンのある箇所と翼の付け根、それとギアが重なる所がなんともメカニカルで動的な感じがして良い。
2000年代以降に登場した飛行機のエンジンは総じてエンジン口径が大きくなっている。これはエンジンの燃費性能の向上や騒音低減のためにエンジンのコア部分とファンとの口径差が大きくなっている為らしく、確かに最近のジェット機は大型でもかなり静かであることがわかる。 B787やA320を正面から見るとエンジン前方にあるファンが大きく見えるので迫力があるのがある。
現在、世界最大出力のエンジンである B777-300ER用のGE90−115Bの直径はB737の胴体に匹敵するくらいの大きさ。 まさに技術の頂点と言える。
このようにコクピットから手を振って応えてくれるパイロットがいると見物しにきた人も嬉しいだろう。 一方で機体には飛行中に様々な障害物にぶつかって塗装が剥がれていたりして、ダメージを負いながら働いてることもよくわかる。
大きな飛行機を大きく感じるような写真としては人物を入れて撮ることでその巨大さが実感してもらえると思う。空港の展望デッキだとこのようなシーンを望遠で撮影することもできる。
撮影機材、撮影手法でいろんな表現ができるが、できる限り見た人に印象を与えるような絵作りは追求したいもの。