動き物を撮影する場合にダイナミックな表現としてよく”流し撮り”が使われると思うが、実際この流し撮りはそれなりの訓練と適切なカメラの設定が必要。特にSSが1/30以下になると成功率は極端に落ちる。航空写真の場合は以前にも触れた通り、基本的にコクピット付近に焦点を合わせて撮影するのがセオリー。 その為最新のカメラに搭載されている被写体追従式のAFはこうした撮影にはかなり有利になることは間違いない。 それでも1/30以下のSSで成功させるのは至難の業。自分が所有するカメラには非搭載だが、最近発売されたCanonのR6 markⅡやNikon Z8には航空機を認識する機能があり一度使ってみたいと思う。
流し撮りはとにかく多くの枚数をこなしながら、帰宅後データを整理して良いものを見つけ出すしかない。 その場で確認して良さそうでもPCで見ると全くNGの時がよくある。
そこで写真のRAW現像をする際に背景が流れるようにデータ編集することができることを知り少しチャレンジしてみた。自分が使用するAdobeのソフトは通常の現像ソフトであるLightroomとPhotoshopも利用できるプランなので、このPhotoshopを使ってその背景流しの編集が可能となっている。
この被写体をPhotoshopで一旦被写体と背景を分離して、背景の部分だけを「ぼかし」機能を使って背景を水平に移動(=ぼかし)させることで下のような流し撮り写真ができる。
流し(ぼかし)の度合いは簡単に変えることができるので、どうしても動きのある画像が欲しい場合は大変便利。 でも本当に写真の腕を磨くには完璧な禁じ手。 LightroomやPhotoshopはレタッチの手段として不要物の消去やセンサーごみの写り込み除去、さらには色相や明るさの調整で使用するべきものというのが基本だろう。
ただ、最近のAI技術の進歩で以前紹介したAIノイズ除去のみならず、合成写真を生成するような機能も今後は追加されるとのこと。 シロウトでも簡単に合成写真が製作できるようになるのは面白い反面、巷で言われる通り使い方を間違えるととんでもないことに繋がりそうで注意が必要。
⭐️Photoshopのベータ版でできるAI合成写真の一例。
まだベータ版なので改善の余地は多々あると思われるが、任意の場所に任意の合成物を入れ込むことができるようになる模様。