今週、タイのフラッグシップであるタイ国際航空が経営破綻し、いわゆる民事再生手続きに入ったというニュースが入ってきた。昨今のコロナウィルス感染拡大による業績不振が原因という事である程度仕方ないと見られるのが普通だと思う。 しかしこの会社、既に経営的には相当逼迫していつ潰れてもおかしくない状況が続いていたので、ある意味良い言い訳が出来たのかもしれない。 殆ど国営企業であった為、兼ねてから経営改革の必要性を迫られていたが、全くその素振りもなく赤字を垂れ流していたと思われる。 日本ではかつての国鉄、日本航空がそうであった様に経営に国や政府が絡むと本来追及するべき利益は後回しにされ、その場の都合のみが優先され、結果的に後々その遺産が継承された挙句、このようなことになってしまう。 報道ではタイ航空は今後大幅な人員削減を実施することになるようだが、残して欲しい優秀な人材は是非確保してもらいたい。 以前、CA希望のタイ人女性から聞いた話では、タイ航空に就職するには縁故でないとかなり難しいとの事だった。 つまり、大して能力がなくても、どこかのコネがあれば就職できたようだった。その為、CAの質にはばらつきがあり、ひどいクルーに当たると本当に不愉快な経験をさせられる一方、全く対応の違うクルーに当たる時もあり、会社としてのカラーが統一されていないことを感じていた。同じ地域では、シンガポール航空というかなりレベルの高い航空会社があり、少なからず競合する事も多いと思われる。 そうした競争に耐えられるような航空会社に生まれ変わって欲しい。
